Interview

穂のかメイン

2009年10月31日より公開中の映画「アンを探して」は、祖母をなくした少女・杏里が、祖母の憧れの場所だったプリンス・エドワード島を訪れ、祖母の初恋の人を探すというストーリー。島の大自然ややさしい人々と触れあうことで、内気な杏里が少しずつ大人になっていく様子は、世代を超えた感動をもたらすハートフルさにあふれています。そして、杏里が感じた島のおおらかさは、穂のかさんにもしっかりと伝わっていたようです。

 

――演じられた杏里ちゃんは少し複雑な女の子でしたが、役柄を理解するためにどういう努力を?

「実は『赤毛のアン』も読んだ事がなかったんです。でも、演じる前から杏里ちゃんのイメージがしっかりと浮かんで、シーンもクリアにイメージできました。何を聞いても監督からの答えはちゃんと返ってきましたし、本当にぶれることなく最後まで演じられました」

――作品のテーマは、意外と複雑な話で大人っぽい内容でしたね。

「そうですね、さらっと見られるけれど、テーマはつまっています。一番大きな柱は家族への愛情や、近いからこそ理解しようとしなかった、いなくなって初めて気付く事……今回はそういう部分でぐっときました。プライベートで観る映画でも、家族モノって結構好きなんですよ」

――プリンス・エドワード島を訪れた杏里ちゃんが様々な経験を通じて大人になっていきます。島で実際に暮らすみなさんも、映画のように温かい人たちなのですか?

「エキストラは島のみなさんでしたが、本当にやさしかったんですよ。監督さん(宮平貴子さん)とよく『この島に嫌な人っているのかな?』って話していました。エキストラのみなさんは『そりゃ普通にいるわよ!』って言ってましたけど(笑)」

  2000枚のうちの1枚(穂のかさん撮影)   

――背景の自然も広大で、まるで絵葉書のようでしたね。

「あまりにきれいすぎて、一ヶ月少しの滞在中、写真を2000枚も撮ったんですよ。いつも昼食は教会をお借りして食べていましたが、その教会もいろんなところがかわいくて……」

――少し都会っぽいカフェも登場していましたね。

「街の方ですね。街とはいえ、かわいい街並で教会があったり、雰囲気がかわいいいんです。本当にどこも映画のままなんですよ。まるで島中がセットみたいな感じ」

――撮影の前と後で、自分の中で変化した部分はありますか?

「映画では、ロザンナさんが演じているマリさんと杏里がすごくいい関係を築くんですよ。実は、私とロザンナさんも同じようにすてきな関係になることができました。映画のテーマのように、血の繋がりがない他人でもそういう関係を築けることを学びました」

――ロザンナさんとは、オフでもよくご一緒だったとか?

「はい。撮影が終ってからもご飯食べたり、お休みのときもショッピングに行って、島中回って。撮影のときはお天気が悪かったんですが、お休みのときに回ると晴れて景色が全然違って見えましたね」

素顔の穂のかさんは明るく外交的。杏里役とのギャップに驚かれることもあるそう

――ショッピングでは何がお目当てでしたか?

「街の『赤毛のアンショップ』や、名産のメープルシロップ。これは他のみなさんも買っていましたね。
また、あるショッピングモールに、カナダブランドのかわいいランジェリーショップがあるんですが、一人で見ていたら、後ろから男の人の声で「それ、すごく君に似合うと思うよ」って言われて、びっくりして振り向いたら、ライアン(杏里が恋する島の青年)役のジョニーが笑っているんですよ(笑)」

――どこか飄々とした、役柄そのままの方だったんですね。

「そう(笑)。そんなこんなで、お休みのときもすごく楽しんでいましたね」

――一番印象的だったロケ地はどこですか?

「最後のお墓のシーンを撮った墓地ですね。本当にきれいでした。日本のお墓って少しおどろおどろしい感じですけど、そこは海が目の前。私もここに埋葬されたいと思いましたね(笑)。後は、お花畑。絵本とかでは知っているけど、日本にはそうないでしょう? 撮影のときは、先に監督がざくざく入っていって「この辺に立って」って言われたんです。でも実は私、都会生まれ都会育ちだから草とかが苦手(笑)。よく見ると虫とかついているし……でも、やるしかないので入ったはいいけど、終って出る時に草に靴がはまって脱げちゃって、動けなくなっちゃった(笑)。すると、スタッフの人が救出に入ってきてくれて、写真まで撮られちゃいました」

  穂のかさんがハマったウワサのお花畑(穂のかさん撮影)

――これはもう、一生忘れられない場所になりそうですね。

「今思い出すと、記憶としてはちゃんとあるけど、あまりにきれいすぎて逆に現実味がない気もしますね。夢か現実かっていう感じ。東京の生活とももちろん180度違うし、私、島にいたときのほうが心が広かった気がします(笑)」

――まるで、撮影していた経験自体がすべて映画みたいな……?

「そうそう! 記憶はあるけど、本当にあったことなのかなって。本当にのどかできれい」

――もしこの先プライベートで行くとしたら、何歳ぐらいでどんなとき、何を求めて行くと思いますか?

「うーん、なんだろう……仕事に疲れて、誰もいないところへ行きたくなったときかな。本当に癒されましたからね。ボーイフレンドと行くにはのどかすぎますが(笑)。歩行者でも車道を歩くし、横断歩道がない場所でも歩行者がいたら車は止まるんですよ。『なんてみんな温厚なんだろう!』と思いましたね。東京だったらひかれちゃう(笑)」

――役柄や自身の体験を通じ、島を感じた一ヶ月だったようですね。これからもまたいろんな場所に行って成長を続けていくのでしょうか?

「いろんなところへ行きたいです、仕事で(笑)。プライベートも欲しいけれど、お仕事の方が一石二鳥の気がします。この映画は一石何鳥したかわからないぐらいだったから。あとは、一人旅にもチャレンジしてみたいですね!」

穂のか Honoka

1989年7月31日、東京都生まれ。タレント・石橋貴明さんの長女だが、それを隠して受けたオーディションで日米韓合作映画『The Harimaya Bridge はりまや橋』の出演を果たす。本作「アンを探して」は初の主演作(東京・シネカノン有楽町1丁目ほか全国順次公開中)。

 

 

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